ドラマ「豆腐プロレス」が始まってからの
我らがエース松井珠理奈のプロレスへのハマりっぷりがスゴい。
さらに、Number webでの彼女の記事がプロレスから自らの活動に考え方をフィードバックさせている点においても非常に興味深い内容になっている。
松井珠理奈がプロレス愛を語る。「もはやプロレスは生活の一部!」 - プロレス - Number Web - ナンバー
昔からプロレスファンだった自分としては必然だなと思うほど、違和感なく受け入れることができている。
元々、AKBの世間に向けて奇抜なアイデアで話題を仕掛けていくそのスタイル自体が非常にプロレス的であり、たまにとんでもない茶番で怒りを買うところも含めてかつての新日本プロレス的な香りを大いに感じていた。
その中で、SKEとその看板である珠理奈の持つアイドルでありながら、あくまでパフォーマンスにこだわる何事にも妥協しないその姿勢は、ストロングスタイルにこだわる新日本の本流に通じるものがあるのだ。
常々、SKEはメンバーもファンも
「打倒AKB」を旗印に団結し、その背中を追い続けてきた。
ガムシャラにその背中を追いかけてきた過程で成し遂げられた紅白出場に、ナゴヤドームコンサート。
だがその後、最大のライバルである松井玲奈の卒業により
”JRの対立”という構図を失ったSKEは、急激にその求心力を低下させていく。
珠理奈の兼任解除による地元回帰、若手も交え世代交代を意識したユニット展開「ラブクレッシェンド」など試行錯誤の時期を経て、ソロコンサートの開催に、長らく中断していた全国ツアーの再開、今年2月には約4年ぶりとなるアルバムを発売、さらには待望の地上波レギュラー開始など...
ようやく蒔いた種が、その芽を伸ばし始め潮目が変わってきたかなと思える状況になってきている。
だが、そこでまた今までと同じように単純にAKBの背中を追いかけるという姿勢で
はたして栄に本当の熱気を取り戻すことができるのだろうか?
また、アイドル界の流れ自体が牽引役は坂道グループにそのターンが移っている状況でもある。
珠理奈はプロレスを通して気が付いた。
『でも、今だと先輩・後輩という関係もあるから、後輩があんまり先輩にライバルというのもな……みたいな部分もあったりして。最近はやっとそういう後輩が出てきて、古畑奈和ちゃん、熊崎晴香ちゃんとかは私からセンターを奪いたいと言ってくれるようになりました。そういう内部での抗争が面白いし、その方がファンの皆さんも熱くなる。自分のいる団体の中で抗争することによって、グループ全体が盛り上がるんだな、ということをプロレスから学びました。』
自分たちの中(グループ内、地元)でムーブメントを起こすという考え方は重要だ。
プロレスで例えるなら
かつて新日本プロレスは単に絶対的存在であるアントニオ猪木に噛み付くというだけでなく同世代とのライバル抗争を中心とした
”俺たちの時代” というムーブメント
を起こしたことにより、結果的に”時代”はその担い手であった
長州力や藤波辰爾たちの世代に移り変わっていったのだ。
構図は同じだ。
もはやAKBの後追いではなく自グループ内での新たな対立軸やソロコンサートでも見られたような地域や著名人をも巻き込んだ視野の広いエンタメ展開、地元を中心とした積極的なイベント開催、参加などで足元から新たなムーブメントを起こしていくことが求められている。
またこれは個人の構図としても生きてくる。
古畑奈和や熊崎晴香など、珠理奈からセンターを奪うと宣言して活性化を図る動きもたいへん頼もしいが
できれば遠慮なくぶつかり合える近い世代のメンバーをもっと巻き込んで
”俺たちの時代”のように、わかりやすい言葉で名付けられるようなムーブメントを起こすことにより
結果として時代を引き寄せる。
という方法論をプロレスから学んで欲しいのだ!
SKEよ、そして若手メンバーたちよ!
自らムーブメントを起こし ”俺たちの時代” を引き寄せよ!!