”夢の紅白選抜”と銘打った企画がNHK紅白歌合戦にて行われ、生放送中に上位16名が発表された。
独自の集計によって選抜総選挙そのものを再現したかのようだった。
出演できたのは48名で、放送中に発表された選抜は以下の16人。
1位: 山本彩 (NMB48)/ 41,190票
2位: 指原莉乃 (HKT48)/ 34,247票
3位: 島崎遥香 (AKB48)/ 19,002票
4位: 渡辺麻友 (AKB48)/ 15,473票
5位: 宮脇咲良 (HKT48)/ 11,552票
6位: 吉田朱里 (NMB48)/ 11,101票
7位: 小嶋陽菜 (AKB48)/ 10,957票
8位: 横山由依 (AKB48)/ 9,758票
9位: 柏木由紀 (AKB48)/ 9,220票
10位:市川美織 (NMB48)/ 8,624票
11位:松井珠理奈(SKE48)/ 8,541票
12位:大家志津香(AKB48)/ 8,110票
13位:須田亜香里(SKE48)/ 5,954票
14位:北原里英 (NGT48)/ 5,870票
15位:白間美瑠 (NMB48)/ 5,659票
16位:峯岸みなみ(AKB48)/ 5,408票
スマホやテレビなど1端末ごとに1投票が可能な実質無料というシステムでどうなるのか?熱意によってはいくらでも投票可能な総選挙との違いは?という点でも興味深く楽しませてもらった。
1位は山本彩。
日頃の握手会などの現場人気、メディア露出度の高さ、センター曲「365日の紙飛行機」のロングヒットを考えれば十分想定の範囲内であったが、実際に目に見える結果として提示されると興味深いものがある。
ヲタ的になんといっても驚いたのはこの3人、
吉田朱里(6位)、市川美織(10位)、大家志津香(12位)である。
大家はAKB4期生。
ヲタ人気は決して高くないが、その朗らかで面倒見のよい性格でメンバーからも信頼が厚く、大人数がゆえのグループ内マネージャー的な存在感がかなり高いメンバーだ。(指原莉乃が例のスキャンダル発覚を知らされた当時、密かに思い詰めていたところを真っ先に察知し、支えたのは彼女である)
大手事務所というアドバンテージはあるものの、継続的なゴールデン地上派レギュラーがもたらした幅広い年齢層へのアピール度の高さは彼女のその飾らない親しみやすい人柄によるところが大きいと言えるだろう。
みおりんこと市川美織はAKB10期生(現NMB)
レモンを前面に押し出したキャラクターでグループ内認知度は従来から高いメンバーであったが、特異すぎるキャラゆえか長らく伸び悩んでいた。NMBに移籍後、広島の名産レモン大使に就任を契機に仕事の幅が拡大。
元々驚異的な頭部の小ささを含めた、そのカワイイを越えた”存在そのもののキワモノ度の高さ”はAKBグループの枠を越えており、非常にテレビ向きであるといえる。近々のゴールデン地上派出演も大きく作用した結果であろう。
そして吉田朱里(NMB1期生)
小嶋陽菜を抑えての6位!は今回のシンデレラガールと言えるだろう。2011年のデビュー時からそのスタイルのよさも含めた美人度の高さで定評のあった彼女だが、これといったキャラクター性に乏しくスキャンダル要素もあってか、長らく伸び悩みが続いていた。
だが彼女は動いた。
Youtube で始めた自身のメイク術などを披露する”女子力動画”は今やフォロワー137000以上!にもなる超人気コンテンツ。(自ら編集までこなしている)これを軸としてファッション誌や地元での個人イベント開催など仕事の幅が広げ、ヲタ以外の一般女性層を開拓してきたメンバー筆頭なのである。(2018年夏にはフォロワー615434人に上っている!)
長らくのブームによりアイドル好きな層は固定化が進んでおり、パイを奪い合う厳しい状況の中一般層へアピールできるメンバーの存在は大きい。
それぞれ方向性は違うが、今伸び悩んでるメンバーへのヒントになる要素がこの3人からは読み取れる。
”自らの長所を把握しそれが生きる環境で打席に立ち続ける”
ことだろう。
一番キャリアの少ない吉田でも活動7年目、(SKEでは4期とほぼ同期)それぞれAKBグループのフォーマットに沿った活動では頭打ち状態が続いていた。
今回こうやって可視化されたことにより、腐りがちなベテラン、中堅メンバーには希望の星になったのではないだろうか?
どこでどういう戦い方をすれば一番力を発揮できるのか?彼女たちなりに自分が生きる場所を探し続け、打席に立ち続けた結果ではないだろうか?壁にぶつかっているメンバーは大いに参考になると思う。
特に吉田朱里は現役アイドル x Youtuberという相乗効果で価値が上がっている。
Youtubeというステージに自ら打って出たからこそ彼女は新たな層に発見された。
このプラットフォームで打席に立ち続けた結果、女子力動画というやり方が功を奏し新たなファン層を発掘することができたのだ。
強みを生かして活路を外に求めることによって、
アイドルと未知の何かを掛け合わせることによって、
まだまだ彼女たちのような存在は出てくるはずだ。楽しみである。